高級感あふれるレクサスの塗装、その美しさを保つためには特別なケアが必要です。
「傷が付いたらどうしよう」「修理費用はどれくらい?」そのような悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。
本記事ではレクサスの塗装技術の特徴やメンテナンス方法、修理費用の目安まで詳しく解説していきます。
愛車へ適切にケアするためにも、ぜひ最後までご覧ください。
レクサスの塗装の特徴やカラーバリエーション
レクサスは高級感ある見た目に加えて、一般の車に使用されていない特別な塗装を施しています。
ここでは、レクサスの塗装の特徴やカラーバリエーションを紹介していきます。
レクサスの塗装の特徴
レクサスの塗装は光沢があり、表面の映り込みが非常に良いところが特徴です。
一般の車は3層構造で塗装を施しますが、レクサスは5層構造となっています。
加えて層の間に研磨工程を入れることで、映り込みの良い鏡のような見た目を実現しています。
また、傷を自己修復してくれる「セルフ・リストアリング・コート」を取り入れており、軽い傷なら自己修復が可能です。
これにより細かな傷を気にすることなく、通常の車よりも長くきれいな見た目を維持できます。
しかし、クリア層が薄い点がレクサスの塗装のデメリットだといえます。
高い技術力によりクリア層を薄くできるため見た目の美しさは表現できますが、傷が付きやすいのが特徴です。
一般的な乗用車とは層の構造が異なる
前述のとおりレクサスは一般の車とは違い、5層構造を取り入れているところが特徴です。
一般的な乗車者の塗装は「下地」「中塗り」「上塗り」の工程を行う、3層構造です。
一方でレクサスは上記工程に加えて「クリアコート」「発色させる層(クリアカラーベース)」の5層構造を取り入れています。
さらに中塗りと上塗りの間に中研ぎ工程を入れることで、鏡のような塗装状態を作っているのです。
この工程を入れることでクリア層の内側も平滑化し、美しく独特な光沢が生まれるとされています。
自己修復する「セルフ・リストアリング・コート」を採用
レクサスの塗装には、上記の工程に加え「セルフ・リストアリング・コート」という特殊なコーティングが施されています。
このコーティングには、軽い傷を自己修復する性質があり、走行中にできる小さな傷を自然に目立たなくすることが可能です。
レクサスの塗装はクリア層が薄く、傷が付きやすい特徴がありますが、この「セルフ・リストアリング・コート」のおかげで、傷が目立ちにくくなっています。
耐用年数は5年〜8年
自己修復する「セルフ・リストアリング・コート」の耐用年数は、通常5年〜8年と言われています。
つまり、5年〜8年は新車同等の光沢とカラーが維持できるということです。
もちろん、洗車や保管状態など使用している環境にもよるため、目安として覚えておきましょう。
修理の際は注意が必要
自己修復できる「セルフ・リストアリング・コート」ですが、デメリットも存在します。
それは、修理が必要なほどの傷が付いてしまったときです。
レクサスのような特殊な塗装を施している車に傷が付くと、修理と同時に専用の塗料を施す必要があります。
その際、施したい塗装の種類を伝える手間が生じます。
傷の修理を購入先のディーラーに依頼すれば問題ありませんが、ディーラー以外の場所で修理依頼すると、塗装の種類を間違えてしまう可能性があるため注意が必要です。
塗装のカラーバリエーション
レクサスの塗装のカラーバリエーションについても、確認していきましょう。
種類が豊富なため一部を抜粋したカラーバリエーションは、以下の通りです。
ホワイト系 | ・ホワイトノーヴァガラスフレーク ・ソニッククォーツ ・スリークエクリュメタリック ・クォーツホワイトクリスタルシャイン ・ホワイトパールクリスタルシャイン |
ブラック・グレー系 | ・ブラック ・マーキュリーグレーマイカ ・ソニックチタニウム ・グラファイトブラックガラスフレーク |
レッド系 | ・レッドマイカクリスタルシャイン ・マダーレッド ・ガーネットレッドマイカ |
ブルー系 | ・ディープブルーマイカ ・スパークリングメテオメタリック ・セレスティアルブルーガラスフレーク ・ヒートブルーコントラストレイヤリング |
グリーン系 | ・テレーンカーキマイカメタリック |
なお、レクサスは車種によって2トーンカラーも採用しています。
・ブラックルーフ/ソニッククォーツ
・ブラックルーフ/レッドマイカクリスタルシャイン
・ブラックルーフ/マダーレッド
・ブラックルーフ/ソニックチタニウム
レクサスの塗装修理にかかる費用は?
レクサスは一般的な車とは異なる特殊な塗装をしていることから、塗装修理にかかる費用が気になる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、塗装修理の相場を紹介していきます。
一般的な乗用車よりも修理費用は高くなる
先述したようにレクサスの塗装は工程が多いため、一般的な乗用車よりも費用が高くなる傾向です。
またパーツの交換が必要となると、パーツ自体にかかる費用も乗用車よりも高くなるため、さらに費用が上乗せされます。
ただし、傷の程度や交換箇所によって料金が異なってきます。
また依頼する業者によって費用も異なるため、事前に見積もりを確認してから依頼しましょう。
塗装修理の費用相場
レクサスの塗装の修理費用の相場は、50,000円〜20万円程度です。
もちろん目安のため、傷の程度によっては上記の値段以上となる場合もあります。
以下に傷の程度別の費用相場を紹介していくため、参考にしてください。
軽い傷やすり傷なら5万円程度
軽い傷やすり傷の場合は、50,000円程度が相場です。
たとえば10cm程度のバンパーのすり傷であれば、数千円から30,000円ほどが一般的ですが、20cm程度であれば30,000円〜50,000円程度かかるでしょう。
ただし、深い傷がある場合は10万円程度かかるケースもあります。
車の傷は深さによっても修理費用が変わってくるため、覚えておきましょう。
へこみがあるなら10万円程度
へこみがある場合は、10万円程度が相場です。
車のへこみ傷は軽い傷やすり傷とは違い、裏側から叩くといった手間のかかる工程が必要です。
また、場合によっては交換するパーツが必要となるため、この程度の修理費がかかるでしょう。
交換パーツが必要なら20万円程度かかることも
交換パーツが必要となる場合は、20万円程度が相場です。
前述のとおりレクサスは一般的な車よりも交換パーツが高額で、さらに特殊な塗装を施しているため、修理費が高額となる傾向です。
また、交換が必要な場合は取り寄せる期間が必要となるため、修理に時間がかかることを考慮しましょう。
レクサスの塗装修理ができる業者
レクサスの塗装修理ができる業者は、以下の3つがあります。
・ディーラー
・板金業者
・自分で行う
それぞれ特徴やかかる費用が異なるため、自分に合った業者を選ぶことが大切です。
1つずつ解説していきます。
ディーラー
ディーラーは、信頼性の高い品質とサービスが受けられる点が特徴です。
経験や知識が豊富な整備士が在籍しており、塗装の修理も安心して任せられるでしょう。
しかし、修理費用が高くなるところがデメリットで、簡単な修理でも数万円程度かかってしまう可能性があるため気を付けましょう。
板金業者
板金業者は、ディーラーよりも安い価格で修理できるところがメリットです。
そのため、安く塗装修理したいなら板金業者に依頼すると良いでしょう。
ただし、品質やサービスは業者によって低いところもあります。
また、どの塗料を使用しているか伝える必要もあるので注意が必要です。
自分で行う
簡単な傷であれば、自分で修理することも可能です。
自分で行う場合はコンパウンドやタッチペン、スプレーなどを購入すると良いでしょう。
高くても、5,000円以下の費用で収まるのが最大のメリットです。
ただし、自分で行うとムラや修理痕が残りやすく、満足のいかない仕上がりになるかもしれません。
質を求めるとなると、やはりプロに任せるのがおすすめです。
レクサス車にカーコーティングは必要?
レクサスの見た目を維持するためには、カーコーティングも選択肢の1つです。
しかし、優れた塗装技術を施されたレクサスに、カーコーティングは必要なのでしょうか。
ここでは、カーコーティングの必要性やレクサスのカーコーティングの特徴、かかる費用を紹介していきます。
カーコーティングの必要性
結論、特殊な塗装を施しているレクサスでも、カーコーティングすればさらにきれいな見た目を維持できます。
そもそも、車に付くのは傷だけではありません。
走行中には、自分では気づかない鉄粉やピッチタールが付着しています。
また、雨水や黄砂、花粉や紫外線なども車を劣化させる原因です。
カーコーティングは、こういったものを防止するために施す必要があり、日々の劣化を事前に防いでくれる役割があります。
レクサスのカーコーティングの特徴
一般的なカーコーティングにはワックス系、ポリマー系、ガラス系の3つに分けられます。
レクサスで施されているのは「ボディコート」と「ボディコートプレミアム」と呼ばれるガラス系のコーティングです。
ガラス系のコーティングはほかと比べると価格は高くなりますが、耐久性と耐傷性に強いところが特徴です。
ボディコートプレミアムのほうが2層構造となっているため、傷や汚れ防止力が優れています。
また、撥水効果も高いので汚れや水をボディに残しにくくなります。
内容や仕上がりはディーラーによって異なる
レクサスで施されているコーティングの内容や仕上がりは、すべてディーラーに任せているので、販売店によって異なります。
コーティングは基本的に各店舗によってディーラーオプションとして設定されており、価格や内容が異なっています。
また価格も各店舗が決めているので、10万円のところもあれば20万円以上する場合もあることを覚えておくと良いでしょう。
加えて施工も自社ですべて行うところもあれば、コーティング剤だけ外部に委託するところもあります。
そのため、コーティングの評価は各店舗によって異なることを覚えておきましょう。
レクサス車のカーコーティングにかかる費用
カーコーティングにかかる費用についても紹介しておきます。
レクサス販売店とコーティング専門店とで分けているため、参考にしてください。
レクサス販売店
先ほど紹介しましたが、レクサスは「ボディーコート」と「ボディーコートプレミアム」と呼ばれる、コーティングの種類の中でも「ガラスコーティング」を採用しています。
耐久性は3年〜5年ですがボディーコートプレミアムのほうが2層構造のため、より耐久年数が優れています。
価格は店舗によって異なりますが、一般的にボディーコートが10万円程度で、ボディーコートプレミアムは、その1.5倍程度と覚えておきましょう。
また、車種によっても価格は変わってきます。
なおコーティングは塗り直すことも可能なため、耐久年数を目安に再コーティングすると良いでしょう。
コーティング専門店
コーティング専門店の場合は、選ぶコーティングの種類によって費用が異なります。
また種類によって耐久年数も異なるので、維持費を考慮して選ぶと良いでしょう。
以下にコーティングの種類と耐久年数、価格を記載したため参考にしてください。
製品名 | 持続性 | 値段(価格) |
ワックス | 1週間 | 1,000円~2,000円 |
ポリマーコーティング | 1ヶ月~3ヶ月 | 10,000円~30,000円 |
ガラス系コーティング | 6ヶ月〜1年 | 50,000円~70,000円 |
ガラスコーティング | 3年~5年 | 70,000円~10万円 |
セラミックコーティング | 5年〜7年 | 10万円~15万円 |
プロテクションフィルム(PPF) | 5年前後 | 150万円~180万円 |
なお、上記の価格は目安のため参考程度にお考えください。
レクサス車のメンテナンス方法
レクサス車に乗っている方は適切にメンテナンスを実施し、きれいな見た目を維持したいと思う方もいるでしょう。
ここではレクサス車のメンテナンス方法を紹介していきます。
定期的に洗車をする
車をきれいに維持するためには、定期的な洗車が欠かせません。
レクサスは特殊な塗装を施しているので、定期的な洗車で十分きれいな見た目を維持できます。
目安として1ヶ月に1回程度は、水洗いやシャンプーなどを実施しましょう。
丁寧に扱いたい方はプロの手を借りる
丁寧に扱いたい方は、プロの手を借りることも選択肢の1つです。
最近では、洗車専門のお店も増えてきています。
プロ目線で洗車してくれるため、自分で行うよりも丁寧かつきれいに洗車してくれるでしょう。
ディーラーでも洗車を依頼できる
ディーラーでは、洗車を行っているところもあります。
洗車が面倒な方は定期点検などでディーラーに行くときに、依頼すると良いでしょう。
なお、以前までは無料で洗車サービスが提供されていましたが、少しずつ廃止する方向に向かっています。
今後は有料洗車サービスに移行していく予定のため、念のため費用がかかるのか確認しておくと安心です。
コーティングした場合は洗車機の使用を控える
車をきれいにするために洗車機を利用する方もいますが、コーティングを施した場合は使用を控えるほうが良いでしょう。
最近の洗車機はブラシが柔らかくなってきており、傷が付きにくくなっています。
しかし、それでもホコリや砂を巻き込んでしまうため、傷が付く可能性を否定できません。
さらに、傷が付くとわざわざ施したコーティングにムラが出る可能性があり、耐久性を落とすことにもなります。
そのため、コーティングした場合はできる限り手洗い洗車するのが良いでしょう。
高圧洗浄機は使用しても良い?
高圧洗浄機は基本的には使用しても問題ありませんが、カメラやカメラ周辺に直接水をかけるのは良くありません。
なぜなら、カメラが正常に作動しなくなるおそれがあるからです。
また、高圧洗浄機は水圧が高いため、ゴムや樹脂製などの柔らかい部分へ長時間水をかけると損傷する恐れがあります。
心配な方は手洗いするか、プロに任せるのが良いでしょう。
まとめ
本記事ではレクサスの塗装の特徴や修理にかかる費用、コーティングについて紹介しました。
レクサスは、一般的な車とは異なる5層構造の塗装を施しており、加えて層の間に研磨工程を入れることで美しい仕上がりを実現しています。
さらに「セルフ・リストアリング・コート」による自己修復機能により、長期に渡りきれいな見た目を維持できます。
ただし、修理費用は一般的な車に比べてやや高めになることが多いため、定期的なメンテナンスや適切なケアを行うことが重要です。